
雪が降っているので、部屋でJazzを聴いている。
本日は、JAZZ MESSENGERS。
ウキウキになるだぁね〜!
今日聴いているのは、バン・ゲルダーのリマスター盤。
そう、オイラはゲルダーの大ファンなのだ!
知らない人もいるかもしれないので、簡単に紹介すると、Rudy Van Gelder と言う人。偉大なレコーディングエンジニアである。50〜60年代に多くのジャズの名盤の録音を手掛けている。
ジャズのレコードやCDを聴いて、「この録音すげぇいいじゃん!」と思ったら、クレジットを見よう!そこにはゲルダーの名前があるかも。
録音の良さって、古い音源の場合は、オリジナル盤(一番最初にプレスしたレコード)を聴かないと本当の良さはわからないものなのだけど――なぜかというと、オリジナル盤以外は、そのオリジナルマスターをコピーしたテープから作られるので、どうしても音質が落ちてしまうし、コピーして外国でプレスする場合に、新たに別のマスタリングを施される場合があり、オリジナルのエンジニアリングとは変化してしまう場合があるので――、このゲルダーさんは、その点ですげぇのだ。
80歳を越えた今もなお現役で、昔自分が録音を手掛けたオリジナルレコードを、自らの手でCDにリマスターしてくれているのだ!!
50年以上前のオリジナル盤のレコードなんて、今では殆どの人が聴く事ができない。
それを、当時のエンジニアが自らCDに復元してくれるとは!
こんな幸せなことはないよな。消えそうになっていた音楽が、再び蘇って、また残ることができるなんて。レコードを聴けなかった時代の我々若造も、こうしてその音を聴く事ができる。
当時のアーティストとレコーディングやライブを共に感じてきたエンジニアが、こうしてデジタル時代にまたアーティストを生き返らしてくれる。
アナログとデジタルでは違いもあるだろうけど、それでも、オリジナルのエンジニアが現段階でベストな状態で復刻してくれるのは、本当に嬉しいことよ。
これは私の憶測だけど、きっと、アナログのオリジナルに近づける感じではなく、CDとして良いレコーディング状態にしてくれていると思う。「原状」ではなく、「現状」を重んじているのでは?と思う・・・。
そして、そのCDは、言うまでもなく、すげぇいいのよね!
高音質なのに、すげぇ暖かい!なめらか!このセンス、このフィーリング、好きだァァ!!!
デジタルでもこうゆうことができるとは。
こうゆう職人の仕事に触れると、ほんまに感動する。愛だなぁ。本当に音楽が好きなんだと思う。
しかもさ、SACDじゃなくて、普通のCDだぁよ。
以前、ACCUPHASEの試聴会に行ったときに、「SACDとCDとではどちらが音質がいいか、に拘るのはナンセンス」と、技術者さんが言っていたけど、本当にそうなんだよな・・・
RVGリマスターを聴くとそう思うよ。
ちなみに、ジャズのレコードを聞かせてくれる店に行ったときに、ゲルダーの手掛けたレコードのオリジナル盤(ブルーノート)を聴いたことが一度だけあるのだけど、その音の良さにビビったものだ。
本当に50年以上前の音か!?と思った。モノラルの時代から、この人、出来上がっちゃってるじゃん・・・と。(ゲルダーがいいのか、ブルーノートの質が高いのか、その両方なのかはよく知らないが)まったく、アホなCDなんて聴けたもんじゃない。
しかも、ゲルダーさん、そのレコーディング技術はすべて独学なのだ。
その工夫や開発も、恐らく楽しんでやっていたと思われる。
彼の音には苦しさが、ない。非常に楽しく、聴いていて心地好い。
オーディオオタクたるもの、誰しもゲルダーさんは通る道だよ、と聞いていたが、通ってしまいました。
いや、私はオタクを騙れるほどのものではないですね、全然、ぺーぺーなので。
だけど、ゲルダーさん、後継者を持たないらしいのよね。
森の中にある自宅にすげーデカいスタジオを建てちゃってるんだけど、そのスタジオのすべての機材は一人で動かしているそうだ。
ヒー!
お願いだから、誰か受け継いでくれ・・・
今の若者には無理なのか・・・
この人いなくなったら、どうすんの!?
現代の、ただの「音」好きオタクで、高音質にすることが良い事だと思い込んでいるセンスゼロのエンジニアは少しは見習ってくれ、頼む。
RVGリマスターCDだって、永遠に残れるわけじゃないんだ。CDだって、何十年かしたら寿命がきてしまう。
音楽が消えてしまうよ!
いや、でも、・・・
ゲルダーのようなクレイジー(最高の誉め言葉)なエンジニアが現れたのも、当時のアーティストが最高だからなんだ。
素晴らしいものを素晴らしい録音状態で収めたい!と思うのは当然のこと。
「音楽」を出せるアーティストがほとんどいない今、こんなエンジニアが再び現れるのは考え難い。
まず、「録音する音楽がない」のだから。
デジタルになったから、アナログのような音が出せないとか、そんなことじゃなくてな。
ハイクオリティにするとか、そんなことじゃなくてな。
情熱なんだよなぁ、情熱。
このプレイヤーたちのこの音楽を、こうやって聴いてもらいたい!っていう・・・
ほんまに、下手でもなんでもいいから、音楽の出せる人の登場を待つ。
そしたら、「消えていく」存在の音楽を、「残したい」と思う人も現れるはず。