
カーペンターズの「A Song For You」を聴いている。
オイラはこのアルバムが大好きなのだ。
遅れ馳せながら、先日リマスター盤を買ったので、初期盤と聴き比べてみた。
ふむ。ライブ感があっていいのう。しかし、言葉は矛盾しているが、なぜか初期盤の方が楽しくより「生」っぽく聴こえる。
リマスターを嫌う人もいるけど、その盤によってだね。
オイラは好きなリマスターもあればそうじゃないのもあるので、一概には言えない。
このリマスターは、まあ良い方。ただ、不満なのは「トップオブザワールド」のスチールが活かせてないところ。なんであんな風にしちゃったんだろ?この曲は初期盤の方が好きかな。
<↑上記補足!
「Top of the world 」(曲)に関しては、「シングルバージョン」と「アルバムバージョン」との違いということだそうです。
私が所有するアルバムでいうと、
・「A Song For You」デジタルリマスター、'99年発行、USA、レーベル:A&M…アルバムバージョン。
・「トップ・オブ・ザ・ワールド(邦タイトル)」アナログマスター、国内盤、レーベル:A&M(ジャケットのハートの絵がUSAリマスター盤よりやや大きい。)…シングルバージョン。
また、
・「A Song For You」アナログマスター、'98年発行?国内版、レーベル:A&M(ハートの絵がUSAリマスター盤と同じ大きさ。)…シングルバージョン
が、それぞれ収録されています。>
それにしても、リチャードのアレンジセンスは天才だな。聴く度に改めて感動する。
カーペンターズというと、なぜか巷では、「おとなしい・しっとり・やさしい」みたいな先入観を持たれているようですが、バリバリのハードロックですよ。あの暴れっぷりを聴いて、なんでおとなしいなんて言えるのか、オイラにはわからん。そして、実はすごく狂っているのだ。アレンジもプレイも音色もそれぞれ狂ってる。なのに、ひとつにした時のあの一体感と広がりはなんなんだ。こうゆうのを音楽っていうんだよなぁ・・・。素晴らしい。
カーペンターズがおとなしいという先入観を抱かれてしまう理由のひとつは、カレンのあの優しい低音ボーカルにあると思う。が、その素晴らしいボーカルも、このアレンジがあってこその賜物なのだ。アレンジによって、まさに最大限に活かされている。それもそのはず。カーペンターズの曲のアレンジは、まず先に、この声を活かすということを前提に作られているから。
でも、それは当たり前のことなのデス。歌モノのバンドである以上、歌を活かすのは当然。
カーペンターズだけでなく、他のバンドもそうしようとしているけれど、しかし、カーペンターズほど、ボーカルの魅力を際立たせるように作られたアレンジはそうそうない。一曲二曲なら、他のバンドにもあるかもしれんが、カーペンターズなんか、全部だぜ。カレンはボーカリストとして、本当に恵まれていると思う。
いい声の持ち主なんて他にもたくさんいるし、カレンより上手い(カレンは歌唱力という意味では下手)シンガーなんて、山ほどいる。
しかし、なぜカレンが筆頭した天才シンガーと呼ばれるのかは、あの曲の素晴らしさによって、その魅力をより輝かしいものに活かされているからに他ならない。
カレンは元々歌はやっていなかったので、リチャードがいなかったら、たぶん、ボーカルとしてのカレンも発掘されていなかったであろうし、例えカレンがリチャードと兄弟ではなく、他のバンドでボーカルだったとしたら、注目もされていなかったのではないかと思う。
それくらい、リチャード・カーペンターは音楽家としての能力に長けているのだ。
カレン亡き後、目立った活動をしていないのが、非常にもったいない。
ボーカリストだったら、みんなこの人にアレンジして欲しいと思うわよ。
日本のポップスも、こうゆうところを少しは見習えばいいのにと思う。
最近、テレビで日本の流行の曲をランキングする歌番組を見たけど・・・、語るものが何もないものばかりで、逆に驚いた。
こんなつまらないものを聴いて、何が楽しいのか、さっぱりわからない。
演奏者側も聞く側も、これ本気で楽しいと思ってるの・・・?本当にわからない。
揃いも揃って、ボーカルがバックバンドまたはオケに合わせて歌っている。つまり、「そのボーカルのため」の曲を歌っているのではなく、ボーカルがその曲に自分自身を合わせて歌っているのだ。まったく、ボーカリストが居る意味がない。まず最初にボーカルを立てるということを知らない。
こんなことやってるから、苦しくて、暗くて、演技的な音しか出せないんだよ。「音」止まりで、「音楽」にならないんだよ。
で、日本のポップスって、揃いも揃って、なんでこんなに暗いんだろ?
なんでみんな、真剣に、苦しそうに、寂しそうに、眉間にしわ寄せてやってんの?なんでなん?
「真剣にやってる自分」なんか人に見せてどーすんの?
「いい曲だと思わせようとする」演出をするのはなんでなん?
演出なんかしなくても、いい曲はいいし、ダメなもんはダメ。
明るい曲をやっている(正確には「やろうとしている」)のに、暗くなるのは、そこに無理があるから。何を目指しているんだろう・・・と思わず言いたくなる。自分は自分以外のものにはなれないし、自分にないものは出せないというのに。人の真似をしたり、人からこう見られたい自分を演出すれば、そうなれるとでも思っているのか・・・。なぜもっと素直にやらないのか、わからん。まあ、開き直るのがコワイのだろう。
あと、これは日本のポップスに限ったことではないけど、ことイギリスバンドにもその傾向が見られますが、真剣に真面目に演奏するの、頼むからやめてー。
音大の試験でも受けに来たんか。
こんな疲れるもん、聴きたかぁないね。
ちなみに、オイラはとっくにUK ROCKからは離れています。(例外もあるけど)
えーと、話が脱線した。
そう、リチャードのアレンジングが素晴らしいって話だった。
カーペンターズの楽曲は、カバー曲が多いのだけど、その中にUKバンド、ビートルズの曲もあります。有名な「HELP」と「TICKET TO RIDE」。
オイラは小学生の頃にこの楽曲に出会ったのだけど、最初に知ったのは、カーペンターズの方でした。長い間、これはカーペンターズのオリジナル曲だと勘違いしていたのだけど、その後ビートルズの曲だということを知り、オリジナルを聴いてみたくて、聴いたんだけど・・・
愕然とした。
そのセンスのなさに。
まず、あの退屈なドラムと、センスのないベース、ヘタクソなギターに、声の悪いボーカル。
結びつきが薄く、唐突なアレンジ。重くて神経質な音。
なんなん、と・・・
世の中はビートルズが定番みたいなことになってるけど、本当にいいと思ってる人ってどれくらいいるの?
人がいいっていうからいいって思ってんのかなぁ・・・
確かに、ソングライティングはいい。それは認める。
しかし、音が悪すぎる・・・
アメリカのROCKやブルースをイギリス人が真似するとこんな感じになるんやなぁ、と思っただけだった。
よその国の音楽を取り入れるのが悪いということじゃない(むしろ素晴らしいこと)。人間や動物なんて、みな真似して育つのだ。んなことじゃなくて。自分のものとして消化できていないのである。
カーペンターズの場合は、他から持ってきた楽曲も、見事に自分のものにしてしまっている。
そこが違うのね。
ビートルズがいくらアメリカ人の音楽を持ち寄って楽曲を作っても、最後まで自分のものにすることはできなかった。
ま、その後、ジョンはアメリカ人の敏腕プロデューサー、フィル・スペクターに頼るわけだが。
まあ、つまり、リチャードのアレンジはそれほどスゴイということ。
誰かになろうとか、何かになろうなんて思わず、自分のまま、開き直って素直になればよいの。それだけ。